2014 年 25 巻 1 号 p. 11-17
本シンポジウムではアミロイドβ蛋白 42(Aβ42)を産生するプレセニリン・γセクレターゼに関する最新の知見を,4 名の演者に発表頂いた。大河内,田上らはγセクレターゼによるアミロイドβ蛋白 42 の産生機構について,西村先生はプレセニリンの病原性変異体の解析と加齢によるγセクレターゼ活性の変化について,舟本先生はγセクレターゼが基質に結合する機序と Aβ 産生を抑制する新たな方法について,富田先生はγセクレターゼの細胞生物学的解析,主としてγセクレターゼが細胞内のどこで Aβ を切り出しているのかについて述べた。各々の先生方に発表の概要とまとめの図を記載して頂き,大変理解しやすい形になっているのでぜひご一読頂きたい。なお,シンポジウムの座長は大阪大学の大河内と滋賀医大の西村先生が勤められ,活発な討論・意見交換がなされた。