臨床化学
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D-アミノ酸酸化酵素の尿中活性測定方法の開発
寺沢 武奥田 清
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1990 年 19 巻 4 号 p. 360-364

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抄録

われわれは腎臓の障害度を知る目的のため, 尿中のD-aminoacid oxidase (DAO) の測定方法を検討し, 高感度で特異性の高い放射性同位元素を使用する方法を開発した。この方法は[14C]D-アラニンを基質として用い, 反応後生成した [14C]ピルビン酸をDowex50w-x8のカラムにより分離し, 液体シンチレーションカウンターで計測定量する方法である。この方法により測定した結果, 従来の方法と比べ10倍以上の高感度が認められ, また同時再現性および回収率試験ともに充分満足すべき結果が得られた。さらにN-acetyl-β-D-glucosaminidase清性との間には若干の相関が認められた。しかし患者の尿中albumin, β2-microglobulinなどでは相関は認められなかった。

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