抄録
最近市販された1, 5-anhydroglucitol測定キット[ラナAG® (アンヒドログルシトール): 日本化薬製]が, 輸液中のマルトースの影響を受け, 異常高値となることを見出した。キットの原理は, カラム処理により夾雑糖類を取り除いたあと, pyranose oxidaseにより1, 5-anhydroglucitolを酸化し, 比色的に測定するものである。干渉の原因は, カラムに対する親和性が低いためにマルトースがわずかに漏れだしたこと, 発色試薬中に混入していたと思われるマルターゼにより, 漏れだしたマルトースがグルコースに加水分解されたこと, さらには, グルコースがpyranose oxidaseにより酸化されて発色したものと考えられる。