臨床化学
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新しい合成基質を用いた血漿プレカリクレイン濃度自動分析法
澁谷 陽子山本 哲郎片山 勝博遠藤 光二黒岩 勝昌千場 梅子西尾 泰子岡元 和文岡部 紘明
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1992 年 21 巻 3 号 p. 173-178

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抄録
ヒト血漿中プレカリクレイン濃度の新しい測定法を開発した。プレカリクレインを緑膿菌エラスタ-ゼによって活性化し, 生じたカリクレインの酵素活性を合成ペプチド基質H-D-Pro-Phe- Arg-ρ-acetylanilide (KL-12) を用いて, acetylanilineの生成速度 (340nm) から測定した。この合成基質KL-12の血漿カリクレインに対するkcat (208s-1) およびKm (2.8×10-4M) はH-D-Pro-Phe-Arg-ρ-nitroanilide (S-2302) と同等であった。血漿を被検体とし, 基質にKL-12あるいはS-2302を使用した場合の相関はr=0.997, 回帰式y=0.95x+4.5 (n=30) であり, プレカリクレイン低濃度血漿検体 (約30%, 106nM) の同時再現性はCV=2.51% (n=10), 日差再現性はCV=4.24% (n=10) であった。健常人80名 (M=40, F=40) より求めた正常参考値は77-121% (270-426nM) であった。したがって, 本法は活性化反応から酵素活性測定までの全過程を自動化できる血漿プレカリクレイン測定キットとして実用化可能である。
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© 日本臨床化学会
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