臨床化学
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ヒトII型ホスホリパーゼA2のイムノラジオメトリックアッセイ
上田 章三崎 敦司山内 晃小南 悟郎河野 昌雄
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1993 年 22 巻 3 号 p. 180-184

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抄録

2種類のモノクローナル抗体を用いたヒト血清中のII型ホスホリパーゼA2 (PLA2) のイムノラジオメトリックアッセイを確立した。固相には, グルタルアルデヒド法でポリスチレンビーズに抗体のlgG画分を結合させたもの, 標識抗体には他の抗体にクロラミンT法により125lを導入したものを用いた。
本法は, 0.5-200ng/mlの範囲で良好な標準曲線を示し, ヒト血清における回収試験および希釈試験はともに良好であった。測定精度は, 実験内の変動係数が1.3-2.9%, 実験間では2.6-9.3%であった。本法により測定した健常人の血清II型PLA2値は2.13±0.49ng/ml (n=10) であり, これに対しリウマチ関節炎患者では4.9-111ng/mlと高値を示した。本法は, 反応時間が3時間と短く, 操作も簡便で信頼性の高い測定法であって, リウマチ関節炎などの炎症性疾患の診断に有用であると考えられる。

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