臨床化学
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レムナント様リボ蛋白 (RLP) 分画試薬のLDL, HDLとの結合能に関するHPLC法を用いた検討
岡崎 三代笹本 恵子村松 敏夫保崎 清人
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1994 年 23 巻 3 号 p. 236-242

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抄録
リボ蛋白専用カラム (TSKgelLipopropak) と専用溶離液 (TSKeluent LP-1) により分離能および検出感度が大幅に向上したHPLC法を用いて, RLP分画試薬のLDL, HDLとの結合能を調べた。希釈血清および分画試薬の非結合分画 (RLP分画) 100μlをHPLCシステムに注入した場合のLDL-コレステロール (C), HDL-Cの定量性は良好で, 検出感度は非常に高く, 6,001倍希釈血清の場合でもLDL, HDLのピークが充分に検出できた。300μlの分画試薬に血清を5μl加え, 室温で軽く60分振とうする通常の操作方法で, LDL-Cが210mg/dl以下, HDL-Cが100mg/dl以下の場合, いずれも約98%が結合した。家族性高脂血症や高HDL血症の場合, おのおのLDLやHDLの結合率が低下し, 特にHDLの場合顕著であった。定量の同時再現性および分画試薬のロット間差について, どちらも良好な結果が得られた。
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© 日本臨床化学会
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