臨床化学
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血清直接注入高速液体クロマトグラフィによる血中バンコマイシン測定
北橋 俊博大場 康寛
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1996 年 25 巻 2 号 p. 104-108

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抄録
カラムスイッチング高速液体クロマトグラフィを用いた微量血清の前処理不要, 特異的で高感度な血中バンコマイシン濃度測定法を開発し, 臨床検査に適用した。分離カラムは逆相系C18を, 前処理カラムには多孔質親水性の共重合体充填剤をそれぞれ用い, 移動相溶媒はリン酸緩衝液とアセトニトリルの混液を使用し, UV検出を行う。クロマトグラムは他内因性および併用薬物などの影響を受けず高い分離度を示し, 直線性も良好であった。同時再現性のCVは1.24-2.12%, 回収率は97-106%, 最低検出感度は0.03μmol/l (S/N=3) を得た。蛍光偏光免疫測定法とも高い相関性(r=0.975)を示した。バンコマイシン投与前後での血中濃度の経時的推移は各症例とも類似したパターンを呈した。本法は特殊な装置も不要で, 患者検体のバンコマイシン測定を低コスト, 高い精度で迅速に対応できる日常薬物検査法である。
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© 日本臨床化学会
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