臨床化学
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亜硝酸酸化法を用いた血清ビリルビンの新規測定法
小島 良笹川 吉清片山 勝博宇治 義則岡部 紘明
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1997 年 26 巻 1 号 p. 22-30

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抄録

亜硝酸を酸化剤として用いた血清ビリルビンの新規測定法を開発した。総ビリルビン測定時には遊離ビリルビンの反応促進剤としてテトラデシルトリメチルアンモニウムプロミドを, 直接ビリルビン測定時には反応抑制剤としてHLBが12~15のポリオキシエチレン (n-アルキルあるいは iso-アルキル) エーテルとポリビニルピロリドンを含むpH3.7のクエン酸緩衝液を第1試薬とする。第2試薬は5mM亜硝酸ナトリウムを含む生理食塩水を共通に用い, 2ポイントエンド法にてビリルビンの酸化に基づく吸光度減少量により測定を行う。本法は良好な分析再現性を有し, 一般的な共存物質の干渉もなく, 他法ともほぼ良好な相関が認められ, かつ安価であり, ビリルビン測定の一法として有用なものと考えられる。

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© 日本臨床化学会
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