臨床化学
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酵素反応速度パラメータ算出法の信頼性に関する研究
山舘 周恒関口 光夫太田 好次長村 洋一河野 均也石黒 伊三雄
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1997 年 26 巻 1 号 p. 31-37

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抄録

本来, 2基質酵素反応速度のパラメータの算出には非線形最小二乗法を用いる必要がある。しかしながら, 本法は計算が複雑で適切なコンピュータプログラムの入手も困難であることから, 1基質反応に対して適用されるLineweaver-BurkプロットやHanes-Woolfプロットが簡易法として利用されている。われわれはaspartate aminotransferase (AST) とγ-glutamy。transferase (γ-GT) を例に, 最適な反応速度式のパラメータを非線形最適化プログラム“ASNOP”によって求め, 日常の簡易法と比較した。簡易法では, ASTの基質阻害効果を無視することになり, 2-オキソグルタル酸の高濃度域で実際と乖離する反応速度が得られた。また, 複雑なping-pongbibi反応であるγ-GTでは, 簡易法によって広範囲の基質濃度で実際の反応速度を反映する速度式を得ることはできなかった。さらに, Response Surface Method (RSM) によって描いた活性値の等高線は中央点から離れた領域で実測値との残差が拡大することも明らかとなった。

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© 日本臨床化学会
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