AI・データサイエンス論文集
Online ISSN : 2435-9262
地形データと被災後 SAR 画像による土砂災害域推定手法の検討
大平 尚輝郷右近 英臣
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ジャーナル オープンアクセス

2023 年 4 巻 3 号 p. 369-376

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抄録

近年,土砂災害時の被害把握にSAR(合成開口レーダ)が活用される機会が増えてきた.既往研究では,SAR画像に対し,様々な種類の画像処理や深層学習を応用することで,土砂災害域の検出・予測が高い精度で実現されてきた.しかしSARによる観測データは,衛星の方向や位置の条件や観測対象物の条件など様々な条件に応じて異なる様相を呈すものであり,一般化や高精度化を目指す場合,SAR画像の解析に加え,それらの条件を組み合わせた分析方法についても検討を進めていく必要がある.本研究では,2018年北海道胆振東部地震を対象とし,被災後のSAR画像と標高,傾斜角度,傾斜方向といった地形データに基づき,ランダムフォレストを応用することで,土砂災害域を予測するモデルを構築した.さらに,これらの地形データの値の変化に伴い,土砂災害予測の精度が変化することを,量的に示した.

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© 2023 公益社団法人 土木学会
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