2023 年 4 巻 3 号 p. 501-506
本研究は,橋梁を撤去した場合の迂回路の有無や迂回路の距離を分析することで,その市町村ごとの地域特性を把握し,橋梁の維持管理に役立てることを目的とした.迂回路の算定にはダイクストラ法を応用した迂回路計算プログラムを用い,地域ごとの迂回路状況の傾向や可住地面積との相関がみられた.算定された迂回路には一部不正確なものが確認されたものの,地域特性や橋梁維持管理の社会的状況を把握するためのひとつの指標とすることが可能と考えられる.また,算定した新潟県内の約2万3千橋分の橋梁迂回路の経路を表示するサイトの構築を行った.