2024 年 5 巻 3 号 p. 286-294
土木構造物の維持管理には,損傷の記録を,診断,補修,次回点検時の資料として,発生位置や外観,進行性の有無,補修要否が判断できる資料として蓄積することが重要である.近年インフラメンテナンスでの活用検討が進むデジタルツイン技術の課題であるデジタルツイン構築の容易さや正確さの向上を目的に,複雑な形状を有する構造(鋼構造や橋梁橋座部)を対象に動画を入力データとした NeRF(K-Planes)による 3 次元シーン構築と NeRF 情報から立体のソリッドモデル構築を実施した.構築した立体モデルの精度を確認し,NeRF の課題として点検時の撮影がデジタル空間での再現性に及ぼす影響を洗い出した.