2026 年 7 巻 1 号 p. 180-188
高速道路を含む道路橋を対象とした被害把握および維持管理の効率化を目的として,既設構造物へ後付 けの可能な小型 IoT 地震計を開発し,その有効性を検討した.外部電源不要・クラウド送信可能・低コス トを設計思想とし,MEMS 加速度計,独立電源,無線通信機能を組み合わせた開発機を構築した.取得デ ータは K-NET ASCII を参考にしたファイル形式で保存し,簡易振動実験により,無加振・加振の両条件で 既存のひずみゲージ式加速度計と同等の加速度の観測性能を有することを確認した.さらに,取得データ に対して自動的に波形処理を行い,その結果をクラウド上に保存するとともに,SNS と連携させることで,遠隔から道路橋の振動状況を把握できる情報基盤の構築可能性を示した.