2026 年 7 巻 1 号 p. 376-383
近年,橋梁の老朽化の進行や技術者不足により,適切な維持管理の重要性が高まっている.2014 年の道路法改正により定期点検が義務付けられたが,その点検データの管理方法や活用には課題が多い.特に,テキストや写真を中心とした従来の記録では,橋梁の状態を直感的に把握しにくく,データ形式の不統一による一元管理も課題である.そこで本研究では,対象橋梁の 3 次元モデルと点検データを VR 空間上に統合したシステムを開発した.本システムは,情報を視覚的に分かりやすく表示し,点検データの効率的な管理を可能とする.実橋梁を対象にテレポート移動や空中移動,ハンドコントロールによる操作機能を実装した.本研究は,点検業務の効率化と関係者間の情報共有の円滑化に寄与するとともに,土木分野におけるデジタルツイン技術の発展に貢献する.