インフラメンテナンス実践研究論文集
Online ISSN : 2436-777X
実践研究論文集
縦リブ・横リブ交差部に発生するデッキプレート貫通き裂の検出法の開発
松本 直樹石川 敏之
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2025 年 4 巻 1 号 p. 157-166

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抄録

 鋼床版の疲労損傷は目視が困難な箇所にも発生する.筆者らは,既往の研究において,疲労き裂が発生・進展すると,溶接によって導入された残留応力が解放され,内部応力のつり合いが変化し,荷重が作用していない時のひずみが変化することを利用して,静ひずみを経時的にモニタリングすることで疲労き裂を検出する方法を提案している.本研究では,実橋において計測可能な,Uリブ・横リブ交差部近傍のUリブ外側デッキプレート下面およびUリブ側面の静ひずみ計測により,鋼床版の目視点検が困難な箇所の一つであるデッキプレートと縦リブ・横リブ交差部から発生するデッキプレート貫通き裂の発生・進展を検出できることを明らかにした.また,IoTデータロガーを用いたモニタリングを実施し,低コストな疲労損傷モニタリングが可能であることを示した.

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