インフラメンテナンス実践研究論文集
Online ISSN : 2436-777X
実践研究論文集
鉄道踏切フランジウェー部における湿雪閉塞リスクの定量評価と維持管理への応用
白川 龍生
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2026 年 5 巻 1 号 p. 362-369

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抄録

 鉄道踏切のフランジウェー部には,湿雪の堆積により通路が閉塞し,車輪フランジの通過を妨げて脱線事故を引き起こすリスクがある.本研究では,このリスクを定量的に評価するため,推定閉塞高さを指標とする簡便なモデルを導入した.降雪の水当量に加え,雪質補正,湿雪の圧密,交通荷重の影響を補正項とし,モデルによる閉塞リスク評価を行った.過去の脱線事例に気象庁アメダス観測値を適用した結果,いずれも実効空間高さを超過し,手法の妥当性が確認された.本モデルは降水量・気温・交通状況など基本情報のみで適用でき,気象予測と組み合わせた事前の閉塞リスク評価にも展開可能である.本研究は,気象情報と踏切閉塞リスクを定量的に結び付け,鉄道維持管理の高度化に資する知見を示した.

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