抄録
多様化する道路橋基礎の基準化に関する継続的な研究により得られた成果が, 道路橋示方書の不断の改訂を推進してきた. 統合した設計手法・体系の構築, 杭の施工法別の鉛直支持力および水平抵抗の評価等が解決するべき大きな課題であったが, これらに関して土木研究所で取り組んできた研究から得られた成果の主要部分について言及する. また, 道路橋示方書の次期改訂では性能規定化への完全移行を目指しており, 道路橋示方書の設計体系が大きく変わる時期を迎えている. 各国の橋梁基準との整合性を目指して, 規定の比較検討を行い, 今後の道路橋示方書の方向性について展望する.