本研究の目的は, 円盤型剥離破砕刃による岩石の端面掘削方式を使用して, 掘削機の推進力の軽減, 切削刃の摩耗劣化の防止, 単位掘削土量当たりの仕事量である比エネルギーの減少により, 作業効率を向上させる最適な硬質岩盤の溝切削機を設計開発することである. ここでは, 自重490 kNの岩盤溝切削機を試作機とし, 6個の2連円盤型圧壊破砕刃とその両側に配置した6個の円盤型剥離破砕刃を直径140 cmの切削ドラムに配設し, 岩石の一軸圧縮強度150 MPaからなる岩盤を対象として, その掘削力, 掘削速度および作業能力について検討した. その結果, 試作機の平均作業速度として2.73 m/minが確保され, 作業能力は0.113 m
3/min (6.78 m
3/h) を達成することができ, その値は, 従来機の2.51倍となることを明らかにした.
抄録全体を表示