2005 年 2005 巻 784 号 p. 784_65-784_75
従来, コンクリート構造物はメンテナンスフリーとして, 建設初期コストのみに主眼をおいた設計がなされてきたが, 今後の社会基盤の長寿命化において, 構造物の (維持) 補修コストや撤去更新コストまで考慮したライフサイクルコスト (LCC) 設計が必要不可欠な課題となってきた. そこで本研究では, これらの課題に対する一資料を供する目的から, 凍結防止剤による塩害劣化を受けるコンクリート版に着眼し, これらの代表的なモデルを通じて, 建設初期コスト~補修コストおよび更新コストを含むLCC評価を試みた.