抄録
橋梁上に設置されている標識柱や照明柱などの長柱構造物は, 直接埋設部とは異なり交通荷重による様々な振動の影響を常時受けている. これにより基部にき裂が生じるなどの損傷も報告されている.
そこで本研究では, 実物大モデルによる振動特性と基部応力発生状況の把握試験を基にして疲労試験を行い, 疲労によるき裂や耐久性の差異を検討する実験を行った. これらの結果をもとに, 標識柱などの長柱を紫外線硬化樹脂によって複合的に補修する方法が, 既設構造物における簡易な延命手法であることが確認されたので, 一連の成果を報告する.