土木学会論文集
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和文論文
境界要素法とノイマン級数に基づく摂動解法を組合せた起伏地形の地震応答解析手法
茂木 秀則川上 英二福原 幸司
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2005 年 2005 巻 787 号 p. 787_81-787_90

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抄録
山地や谷地形などの地形の起伏や, 埋没谷などの基盤の不整形性を有する地盤では複雑な地震応答を示すことが指摘されている. このため様々な地震応答解析が行われているが, 複雑な応答が生じるメカニズムについては依然として不明な点が多い. 本研究では, 地表面の起伏に着目し, 起伏が地震応答に与える影響を検討するための手法として, 境界要素法と摂動解法を組み合わせた新たな手法を展開した. この手法には地震応答を入射波と次数ごとの散乱波の寄与に分離できる利点がある. また, 本解析手法の適用例を示し, 地盤の応答関数が散乱波の寄与から解釈できること, 散乱波の寄与は散乱波の発生地点の地表面の法線方向とこの地点から地震応答を考える地点への方向との関係, 及び両地点の距離の二つの要因の影響を受けることなどを指摘した.
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© 2005 公益社団法人 土木学会
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