抄録
首都高速道路は首都圏に位置し, 複雑な道路網を形成しているとともに交通量が非常に多く, 過酷な状況下で供用されている. 近年, 首都高速道路では構造物の損傷が目立ち始め, 維持管理の重要性が高まっているが, 維持管理費縮減のため, さらなる点検・補修の効率化が求められている. 首都高速道路公団では, 以前から交通実態把握のための起終点調査, 軸重違反車両の取り締まりを目的とした車両軸重の計測を料金所で行っている. 本研究では, 起終点調査から得られた大型車通過経路および料金所で計測された車両軸重を用いた疲労環境の評価手法を提案し, 首都高速道路の疲労環境について評価を行った.