本研究は, 支間30m程度以下の小規模鋼橋梁における, 床版構造まで含めた既存の構造形式の課題を挙げ, その解決方法を提案し, 実験および解析によって検証したものである.
まず, 床版構造については合成床版を採用し, ハンチ構造の廃止およびプレハブ化に伴う桁接合方式の簡略化を提案するとともに, それらの妥当性を解析および静的実験, 輪荷重走行試験により検証した. 次に, 形鋼主桁と高耐荷力の合成床版の組合せを活かして, 中間横桁の完全省略を行い, その設計法を提案し解析的に検証した. 最後に, 連続桁構造の長支間化における障害となる負曲げモーメントに対処するため, 現場連結方式の中間支点構造を提案し, その設計法の妥当性をFEM解析, 静的試験により確認した.
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