1993 年 1993 巻 460 号 p. 139-149
小論は, 構造用コンクリートの終局限界状態の照査を単純かつ統一的に取扱える手法の開発を目指すものである. その手法は, 圧縮力経路に基づくものであり, 単純梁の場合, 従来の設計法に比べ, より経済的かつ安全性の高い結果をもたらす.
本設計手法は, 単純梁に限らず, 種々の骨組み構造物にも適用可能であり, この場合, 各構成部材は隣接したモーメントの反曲点間の要素としてモデル化し, 反曲点では, せん断補強鉄筋を用いることにより「内部ヒンジ支承」を形成する.