抄録
泥岩の耐スレーキング性調査法としてよく知られる乾湿繰り返しの室内試験を, 乾燥温度, 乾燥時間, 吸水率, 初期粒度を変化させながら実施し, 各サイクル毎に得られた粒度分布を確率分布の一つである負の二項分布で近似して, 泥岩の細粒化評価を試みた. その結果, 細粒化後の粒度分布が負の二項分布で的確に表現できることを70例に及ぶ試験結果より確認し, 分布形を規定する2つのパラメータ値が細粒化に伴って, 初期最大粒径によって決まるユニークな関係線上を規則的に移動し, この関係は試験条件によらず一定になることを見い出した.