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田中 幸久, 片岡 哲之, 国生 剛治, 吉田 保夫
1994 年 1994 巻 487 号 p.
1-10
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
都市部において使用される頻度の高く, 比較的浅層に埋設される機会の多い, 断面形状が円形で小口径の管を対象として, 一連の実験ならびに解析を実施し, その結果に基づき道路下の浅層に埋設した各種の管の応力, 変形を簡便に評価し得る方法を提案した. 更に, 実規模載荷実験による実測値と提案方法による計算値を比較したところ, バラツキはあるものの, ある程度満足すべき対比結果が得られた.
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梅村 順, 林 重徳, 落合 英俊
1994 年 1994 巻 487 号 p.
11-20
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本文では, 自然的・社会的因子が複雑に絡み合った地すべりの災害・防災ポテンシャルを評価するために, マルチプルリスクの概念に基づく多重ロジスティックモデルを適用した方法を提案する. そして, その評価法を利用した災害・防災ポテンシャルマップの作成手法を示す. 提案した方法はポテンシャルを発生確率で示すもので, それを用いたマップは, 防災対策の効果を表す有効な手段となり得る.
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小杉 昌幸, 中川 光雄, 石原 治幸
1994 年 1994 巻 487 号 p.
21-30
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本報では, 不連続岩盤条件に即応する支保設計解析法の検討を目的とし, ジョイント特性評価に関して, 主次元ジョイント変位計の開発に着手し, ジョイント挙動の実験的検討とモデル化を行った. また, 岩盤挙動予測に関して, 無支保およびロックボルト支保の場合の不連続岩盤挙動を個別要素解析 (DEM) によって評価し, 支保効果による挙動抑制から最適支保の設計を試みた. 以上についてのプロセス, 実験結果, 挙動モデルおよび岩盤挙動解析結果を報告する.
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小林 隆志, 吉中 龍之進
1994 年 1994 巻 487 号 p.
31-40
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文は, 人工の礫質軟岩を用いて礫の混入による軟岩の強度・変形特性への影響について検討したものである. 礫混じり軟岩の応力-ひずみ関係は基本的に基質部の変形特性に支配されること, 強度関係は顕著な非線形を示しべき関数型破壊基準が良く適合すること, ひずみ軟化を示す応力域での最大強度は基質部の強度より小さくなること, 基質部の最大強度と残留強度および礫含有率から任意の礫含有率の強度関係が推定できる可能性があることを示した.
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阿知波 文夫, 水谷 俊孝, 上野 誠, 松尾 稔
1994 年 1994 巻 487 号 p.
41-50
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
既設構造物の液状化対策に補強土工法が適用できれば, それは非常に有効な方法となることが期待される. 本論文では, 種々の補強方法を想定して模型実験を行い, 補強効果の把握と有効な補強方法について検討した結果, 地盤の液状化に対し, 地盤と補強材間の摩擦を大きくし, 補強材の頭部を固定するのが有効であることが明確になった. また, 静的な補強土の補強のメカニズムが動的な問題にも適用できることを示した.
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脇田 英治, 松尾 稔
1994 年 1994 巻 487 号 p.
51-60
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文は軟弱地盤上に土構造物を築く場合の沈下管理法に関するものである.「沈下状態方程式」,「適応観測器による同定法」に基づく沈下管理システムを提案する. そして, 従来からの方法も含めて, 沈下管理法を3つに大別して, 施工前設計におけるそれらの適用性判定法, および土質諸係数の定量的・確率的な設定法を合わせて提案する.
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大島 昭彦, 高田 直俊
1994 年 1994 巻 487 号 p.
61-67
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
重錘落下による土の衝撃締固めにおいて, 実測データから重錘貫入量が重錘の衝突速度と衝撃持続時間に比例すること, 衝撃持続時間は落下高に無関係で, 単位面積当りの重錘質量に比例することを示した. これから重錘貫入量は重錘運動量に比例し, 重錘底面積に反比例することが導かれる. この傾向は遠心模型実験からも確かめられ, 通常の室内締固め試験にも認められた. これらの結果から重錘貫入時の最大衝撃加速度, 最大衝撃力および最大衝撃応力の推定式を提案した.
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佐藤 健, 板橋 一雄, 河邑 眞
1994 年 1994 巻 487 号 p.
69-77
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
泥岩の耐スレーキング性調査法としてよく知られる乾湿繰り返しの室内試験を, 乾燥温度, 乾燥時間, 吸水率, 初期粒度を変化させながら実施し, 各サイクル毎に得られた粒度分布を確率分布の一つである負の二項分布で近似して, 泥岩の細粒化評価を試みた. その結果, 細粒化後の粒度分布が負の二項分布で的確に表現できることを70例に及ぶ試験結果より確認し, 分布形を規定する2つのパラメータ値が細粒化に伴って, 初期最大粒径によって決まるユニークな関係線上を規則的に移動し, この関係は試験条件によらず一定になることを見い出した.
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兵動 正幸, 杉山 太宏, 山本 陽一, 河田 頼治
1994 年 1994 巻 487 号 p.
79-88
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文では, 高塑性な海成粘土により非排水繰返し三軸試験を行い, 正規圧密, 過圧密粘土の繰返しせん断特性について考察する. まず最初に周波数の影響ついて調べる. 次に, 試験結果からひずみ振幅が繰返しピーク時の応力比と一義的な関係のあること等を見いだし, これらを定式化することによって発生するひずみ振幅と間隙水圧の予測手法を提案する. 最後に, 実測値と予測結果を比較することにより提案する予測手法の妥当性を示している.
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石崎 仁
1994 年 1994 巻 487 号 p.
89-98
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
杭状改良地盤解析用の準三次元有限要素法を, 格子状改良地盤に適用できるように修正し, 砂と正規圧密粘土より成る複合地盤の要素解析より, 非排水載荷時の応力・変形特性および間隙水圧消散にともなう圧密変形を妥当に計算できることを確認した. そして, 準三次元有限要素法を用いて, 杭状改良地盤および格子状改良地盤のモデル解析を行い, 改良形式が複合地盤の変形や応力分担などに及ぼす影響について考察した.
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吉村 優治, 小川 正二
1994 年 1994 巻 487 号 p.
99-108
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究では, 粒状体の一次性質が間隙比およびせん断特性に及ぼす影響を解明するために, 粒度組成 (粒径, 粒度分布), 粒子形状の一因子が独立して異なる試料を用いて最大密度・最小密度試験および圧密排水三軸試験を実施した. その結果, 間隙比およびせん断強さ, ダイレイタンシー特性には粒子形状の違いが大きく影響し, 粒径および粒度分布の影響は小さいことが明らかになった. また, せん断初期の剛性を示す変形係数は一次性質のいずれの因子にも無関係に余裕間隙比によって一義的に定まることがわかった.
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岡本 正広, 越智 健三
1994 年 1994 巻 487 号 p.
109-118
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文では, 細粒分含有率の違う2種類の砂を用いて, 非排水繰返しせん断試験を実施し, 再構成砂と不撹乱砂の液状化特性の違いについて考察を加えると共に, 原位置砂地盤の三軸液状化強度を簡易的に予測する方法について述べている. この方法は, 限界繰返し回数 (
Nc)
crおよび余裕間隙比
Vdという2つのパラメータを用いて, 砂の基本的物理特性から液状化強度曲線を想定するものであり, ほぼ初期液状化に対応する両振幅軸ひずみが2%の場合には砂の基本的性質の違いによる液状化特性を概ね予測することができる.
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萩原 敏行, 日下部 治, 大内 正敏, 岡本 圭司
1994 年 1994 巻 487 号 p.
119-128
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
自然堆積砂地盤の強度・変形特性を明らかにする研究の一環として, 小田原市早川河口でのニューマチックケーソン工事内のサイトからブロックサンプリング法により不撹乱試料を採取し, 有効拘束圧を19.6~7840kN/m
2までの広い範囲に変化させた排水三軸圧縮試験ならびに等方・一次元圧縮試験を行った. 圧縮特性とせん断挙動との関係, 強度・変形特性に及ぼす拘束圧依存性, 異方性, 粒子破砕の影響について土の構造特性との視点から検討するとともに, 限界状態下での間隙比-応力関係の考察も行った.
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小高 猛司, 浅岡 顕
1994 年 1994 巻 487 号 p.
129-138
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
砂質土の浸食劣化の原因の1つに浸透過程での「気泡」の発生があることに注目し, 室内模型実験により, その発生・発達のメカニズムの解明を試みた. 2次元浸透破壊実験において, 砂地盤へ浸透する前後での浸透水中の溶存酸素量を測定した結果, 地盤中に発生する気泡は, 水中の過飽和分の空気が地盤に受け渡されるために発生するものであり, さらにこの気泡が原因となり砂地盤が破壊にまで至ることが判明した.
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森尾 敏, 日下部 伸, 安福 規之, 兵動 正幸
1994 年 1994 巻 487 号 p.
139-148
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
近年, 液状化時の土の非線形挙動を解析的に求め, これを設計に取り入れようとする試みがみられるようになってきた. 液状化解析で用いる構成モデルは, 一般応力空間での砂の挙動が妥当に説明できるとともに, その土質定数も決定しやすいものである必要がある. ここでは, 応力主軸と塑性ひずみ増分主軸の非共軸性を取り入れた繰返し構成モデルを提案し, 実験結果との比較からその適用性について検討する.
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植田 康宏, 山上 拓男
1994 年 1994 巻 487 号 p.
149-156
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文は, 安全率算定式に Morgenstern-Price 法 (M-P法) を採用した場合の地すべり地強度定数逆算法 (山上・植田法) を提案するものである. M-P法に基づく逆算法は, 安全率算定式自身のもつ理論構成の複雑さから幾分煩雑な計算を必要とする. そこで本文ではまず, M-P法の安全率算定式の要約を行い, 次いでそれに基づく逆算手順を詳述した. そして最後に, 仮想斜面および実際の地すべり地に対する適用結果を呈示し, 提案法の有用性を示した.
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森脇 登美夫, 大川 秀雄
1994 年 1994 巻 487 号 p.
157-166
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本論文は, 引張型アンカーを対象に, 多層地盤に定着した時の変位量と応力の計算法を示し, 実アンカーの引抜き試験結果と比較, その適用性について検討した. 検討の結果, 本論文で示した計算法による算定値は実用上十分満足できることを確認した. また, 同計算法で必要となる諸定数を合計30ヶ所で行った引抜き試験結果から求め, 定着地盤が二層のモデル地盤を設定しその試算結果を述べた.
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松岡 元, 山本 修一
1994 年 1994 巻 487 号 p.
167-175
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
アルミ丸棒積層体の一面せん断試験, 二軸圧縮試験およびそれらの個別要素法 (DEM) によるシミュレーション解析を行い, 両者を定量的に比較して個別要素法の粒状体解析への適用性を示すとともに, 解析結果から粒状体のせん断時の粒子接点角分布, 粒子間力分布等について検討し, 土の構成式の中で最も重要な関係の1つである応力比~ひずみ増分比関係について考察した.
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越智 健三, 壺内 達也, 龍岡 文夫
1994 年 1994 巻 487 号 p.
177-186
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
堆積軟岩中に深度50mの立坑と横坑を掘削した. 立坑および横坑の変形を計測した. 横坑では, 30cmと60cmの載荷板の平板載荷試験とオーバーコアリングによる初期地圧測定を行った. 初期地圧の測定値を考慮した線形逆解析による変形特性と室内試験および原位置試験による変形特性をひずみおよび応力レベルを合わせて検討した. その結果, この堆積軟岩は非線形連続体として扱えることが分かった.
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吉村 優治, 小川 正二
1994 年 1994 巻 487 号 p.
187-196
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本研究では, 砂の粒子形状が圧密およびせん断特性に及ぼす影響を解明するために, 粒度組成が等しく粒子形状のみが異なる試料を用いて等方圧密試験, 排水三軸試験および繰返し非排水三軸試験を実施した. その結果, 内部摩擦角, ダイレイタンシー特性および液状化抵抗は粒子形状の違いが大きく影響することが明らかになった. また, 等方圧密時の圧縮指数は初期間隙比によって, せん断初期の剛性を示す変形係数は余裕間隙比によって一義的に定まることがわかった.
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蔡 敏, 望月 秋利, 高橋 真一
1994 年 1994 巻 487 号 p.
197-206
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
σ
m一定・平面ひずみ試験に基づき, 塑性圧縮 (主として) のための負荷関数
fcに関連流動則を, 主としてせん断塑性のための負荷関数
fsに非関連流動則を用いた二重硬化モデルを検討し, 破壊基準, 降伏関数, 硬化パラメータを新たに提案した. 構成式は十分な精度でσ
3一定・平面ひずみ試験を表現し得た. またσ
m一定・三軸圧縮試験に基づく定数を用いてσ
3一定・三軸圧縮試験の結果をうまく表現することもできた. さらに得た定数を比較し, 構成式の拡張性と一般性を検討した.
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大内 正敏, 日下部 治, 萩原 敏行, 阿部 慎太郎
1994 年 1994 巻 487 号 p.
207-216
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
建設中のケーソンの作業室内を利用して, 正方形直接基礎の載荷試験を実施した. 地盤は玉石混じりの砂層で, 1kN/m
2程度の粘着力成分を有するものである. 地盤破壊面には目視可能なせん断層がみられ, X線撮影および顕微鏡写真によるせん断層の詳細な観察から, 載荷板直下の高圧下では粒子破砕を伴う密実化したせん断層が発生し, 低応力下の受働領域では体積膨張を伴うせん断層が生じていることが明らかとなった.
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太田 秀樹, 松本 江基, 小林 晃
1994 年 1994 巻 487 号 p.
217-226
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
軟弱地盤の変形挙動を精度よく予測するためには, 地盤の応力履歴や工事直前の応力状態を注意深く調査し, それらを適切に評価する必要がある. 軟弱地盤内の水圧分布や有効鉛直応力を評価する1つの手法として, 水位変動や埋立の履歴を考慮した1次元FEM圧密解析手法を用いた. 本手法を東京湾岸の4つの現場に適用し, 地盤沈下履歴や水圧分布および圧密降伏応力との比較結果から本手法の妥当性について検討した.
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杉江 茂彦, 飯塚 敦, 太田 秀樹
1994 年 1994 巻 487 号 p.
227-236
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
3次元土/水連成FEMにより, 原位置ベーンせん断試験で予想されるベーン孔壁近傍での部分排水および材料粘性の影響を調べている. 非排水条件が完全に満足されて, しかも十分に遅い速度でせん断された時 (理想的なベーンせん断試験) には, ベーン端面と側面とで強度に差はない. しかし, 部分排水と材料特注の影響の度合いが, ベーン端面と側面とで異なるため, 結果として, それぞれの強度がことなってくることがわかった.
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建山 和由, 中島 聡, 藤山 哲雄
1994 年 1994 巻 487 号 p.
237-245
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
振動式締固め機械の振動挙動の変化から地盤の締固め度を計測する手法の確立を目指し, 起振機の振動挙動と地盤剛性との関係, ならびにこれに及ぼす振動条件の影響について数値計算により考察を行い, この結果をもとに振動条件によらず地盤剛性を評価することのできる計測手法の提案を行った. さらにこの手法の適用性を小型の起振機を用いた室内実験ならびに大型のタンパを用いた現場実験により検討した.
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亀井 健史, 山本 芳裕, 日下部 治
1994 年 1994 巻 487 号 p.
247-254
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
土の粒度試験の自動化を推進するため, 種々の粒度組成を有する土試料を用いてX線透過法による粒度分析を行った. また, 得られた分析結果の信頼性を検討するため, 同一試料を用い, レーザ回折法およびJIS法による粒度分析を実施した. その結果, X線透過法によって得られた分析結果は他の分析結果と比較して, 迅速性・再現性に富み全自動システム化さらには細粒分の定量的評価がある程度可能であり, 工学的に優れた分析手法であると判断された.
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日下部 治, 萩原 敏行, 大草 正則
1994 年 1994 巻 487 号 p.
255-264
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
遠心装置には, 試料容器を回転アーム端に取り付けて回転させるビーム型遠心装置と, 回転体自身を試料容器とするドラム型遠心装置と2種類がある. 筆者らは, 昭和60年以来小半径ドラム型遠心装置を2台試作し, その地盤工学における模型実験利用の可能性について継続的に検討してきた. 本報告は, その試作と5年間の装置利用の経験を取りまとめ, 将来の可能性について検討したものである.
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劉 朝鋼, 鈴木 輝之, 沢田 正剛
1994 年 1994 巻 487 号 p.
265-270
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
砂利あるいは透水性断熱材からなる遮水層を含む凍上性地盤を造成し, 冬期間における凍上量, 凍結深度, 土中温度, 凍上力及び地盤内の水分移動について観測した. 得られた主な結果は次の通りである. (1) 透水性断熱材または砂利を用いる地盤では, 遮水層を設けない地盤に比較して, 凍上量がそれぞれ3分の1または2分の1程度まで小さくなる. (2) 透水性断熱材の層および砂利層の毛管上昇に対する遮水効果は明確に認められる. (3) 遮水層の材料として, 透水性断熱材は総合的に優れている.
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櫻井 春輔, 川嶋 幾夫, 川端 康祝, 皿海 章雄
1994 年 1994 巻 487 号 p.
271-274
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
土砂地山に土被りの浅いトンネルを掘削する場合に生じる, 地表面沈下などの周辺地山の変形, および覆工に作用する緩み荷重等の問題の解明には, モデル実験が有用である. 従来のモデル実験では, 変位境界によって掘削をシミュレートする場合が多いが, 必ずしもこの方法によって掘削がシミュレートできているとは言えない. そこで, 本ノートでは, 新たに応力境界によってシミュレートできる装置を開発し実験を行った. その実験結果を基に, トンネル周辺地山の変形挙動について, 掘削シミュレートの実験方法による差異を含めて考察を行い, さらに, 覆工に作用する緩み荷重について検討した.
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清水 則一, 江上 知幸, 中川 浩二, 桜井 春輔
1994 年 1994 巻 487 号 p.
275-278
発行日: 1994/03/21
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
フリー
本ノートは, GPS (人工衛星測量システム) による変位計測結果の精度を向上させる新しい評価手法を提案するものである. それは, クリープ的な挙動を示す地盤変位を対象に, 計測結果の精度の向上を図るとともに, 最終変位の予測を行うものである. この方法は計測結果の逆解析法に属するが, 逆解析の過程で変位観測点間において成り立つべき座標の幾何学的拘束条件を考慮している点に特徴がある. 本ノートでは, 提案手法の定式化を示し, その方法の妥当性を数値シミュレーションによって検討する.
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1994 年 1994 巻 487 号 p.
e1
発行日: 1994年
公開日: 2010/08/24
ジャーナル
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