1995 年 1995 巻 521 号 p. 39-48
近年の河川汚濁の原因として生活雑排水の未処理放流や単独処理浄化槽放流水に起因する負荷の割合が高くなっていることが指摘されている. また, 降雨時には都市域を中心としたノンポイント汚染源負荷が多量に発生し, 水環境の管理を適切に行うためにはこれらの影響は無視できなくなっている.
そこで我々は, これらノンポイント汚染源負荷の影響を考慮した「流域水環境評価シミュレーションモデル」を構築した. 本モデルでは, 下水道や浄化槽整備後の河川流下方向の水質結果表示の外, 河川の任意点における年間にわたっての水質変化予測など様々な側面から水環境管理が行える特徴を持つ.