抄録
本研究は, 郊外幹線街路沿道の独立広告物のうち, 特に田園地域に掲出される野立広告物に対する規制に関して, 受認限度の視点から規制水準を分析することを目的としている. 具体的には, 各県の条例における規制方法を概観する一方で, 徳島市周辺の独立広告物掲出実態を把握して現状の規制方法の問題点を把握している. また, CGアニメーションを用いた実験によって, 視野内の広告物総量規制という観点から, 野立広告物の掲出量に対する心理的受認限度の分析を行い, その結果, 広告面積と広告物高さや設置間隔等, 屋外広告物条例における形態規制からみた受認限度のレベルを明らかにしている.