1995 年 1995 巻 528 号 p. 131-141
土質基礎工学分野の遠心模型実験では, 実施工挙動の解明に向けて, 施工機械および施工過程をモデル化した模型装置が必要となる場合が多い. 近年の機械加工や制御技術を含む高度なメカトロニクスの発達は, この種の模型装置の製作を可能にしつつあるが, これらの周辺技術はあくまでも重力場を基本としたものであり, 遠心場における機械設計法の確立が課題となっている. 本研究は, シールドトンネルの覆工土圧問題を対象に, 施工機械および施工過程のモデル化を目的として開発した装置を用いた実験を行い, 実験結果の再現性の確認や実施工データとの対比によるモデル化の妥当性を証明することによって, 遠心場における施工機械の設計法を検証したものである.