抄録
土の間隙径分布は, 土の間隙構造特性を表現するための重要な要因の一つである. 本報告では, 土の間隙径分布を計測する手段として, 土の間隙を毛細管の集合体とみなす毛細管モデルの仮定に基づいた「空気圧入法」を提案する. その方法は, 飽和土試料への空気圧入によりその圧入圧力と空気透過量の関係から間隙径分布を求めるものである. そして, 試作した装置により, 砂質土や作成した毛細管模型の間隙径分布をその方法により計測した結果, 水銀圧入法による計測結果と対比しても良好な間隙径分布が得られることを示す. また, 砂質土の空気圧入法による間隙径分布と粒度分布の関係について考察するとともに, 平均間隙径は平均粒径の2~3割程度であること等についても述べる.