土木学会論文集
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ボルト締めした円孔の応力集中と疲労強度
森 猛
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1996 年 1996 巻 543 号 p. 123-132

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抄録

疲労損傷の補修方法の一つに疲労亀裂の先端に円孔をあけ, それをボルト締めする方法がある. ここでは, この方法で補修した疲労損傷部材の疲労強度評価を行なう際の鍵になると考えられるボルト締めによる円孔壁での応力集中の緩和に注目し, 中央にボルト締めした円孔を有する矩形鋼板の応力測定試験および三次元有限要素応力解析を行なうことにより, 応力集中緩和に対する母板の厚さ, 円孔径, ボルト軸力の影響について検討している. さらに, 応力測定試験結果と応力解析結果から求めた応力集中の緩和を利用した疲労強度評価方法を示すとともに, その評価方法の妥当性を既往の疲労試験結果と比較することにより確かめている.

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