抄録
高齢社会に備え, 社会的弱者が安全で快適に歩けるとの観点から歩行者系道路舗装材を検討していく必要がある. 本報告は, 高齢者等の歩行者が感知する快適性に対する配慮の一つとして歩行環境に影響を及ぼす舗装材の熱特性を取り上げるものである. 対象とした舗装材は自然と適合した色彩及び雨水に対する透水性を有するとともに, 歩行空間の温度低減及び歩行時における足への衝撃低減を図ることを目的とした土系舗装材と, 従来の舗装材であるアスファルト及びコンクリート舗装であり, 人体の体温調節系モデルを組み合わせた温熱指標により各舗装材の熱特性が歩行環境に及ぼす影響の比較と土系舗装材の効果について確認を行った.