1998 年 1998 巻 598 号 p. 311-322
調和振動下の非定常空気力を用いた従来のフラッター解析では, 空気力の前提と固有値解の振動状態が一致しないという問題点があった. 本研究では, 平板翼空気力の作用する2次元橋桁を対象に, 一般振動下の非定常空気力を用いたフラッター解析を行うとともに, 空気力および運動方程式の定式化の違いがフラッター解析結果に及ぼす影響を調べた. その結果, 一般振動仮定の定式化より求めた非定常空気力係数およびフラッター解析結果は高減衰領域において調和振動を仮定した結果と異なること, 非定常空気力の有限次数近似モデルはフラッター解析においては一般減衰振動下の空気力として機能すること, が明らかとなった.