土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
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組合せ震度の提案・定式化とその応用について
清野 純史藤江 恵悟太田 裕
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1999 年 1999 巻 612 号 p. 143-151

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抄録

現行の計測震度は, 体感や周囲の被害状況との相関が大きくなるようにその諸元が決定されているため, ある周波数帯域 (特に短周期) の地震動成分を強調するような情報となっている. 必然的に対応する周期範囲も限定されている. すなわち, 対象とする構造物の周期範囲が広がるに連れて, 従来のような短周期 (1秒以下) に対応する1つの特性量に, 必要な情報全てを集約することに限界が現れてくる. そこで本研究では, 計測震度を中・長周期の構造物にも対応させるため, その算定法を大きく変えることなく拡張する方法を展開した. また, 被害状況との対応といったような従来どおりの工学的な利用のみならず, 震源メカニズムの概要を簡便に推定するといったような理学的な見地からの本手法の適用の可能性についても考察を行った.

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