土木学会論文集
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1995年兵庫県南部地震による阪神高速高架橋の被害と2, 3の分析
阿部 哲子藤野 陽三阿部 雅人
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1999 年 1999 巻 612 号 p. 181-199

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抄録

1995年兵庫県南部地震により被災した阪神高速神戸線 (西宮-月見山間, 延長約25km, 神P1~P718) を対象とし, 収集したデータに基づいて被害状況を示すとともに, 多くの橋脚で大きな残留傾斜が発生したこと, 傾斜の主方向は地震動の卓越方向にほほ一致していることを明らかにした. また, 西宮-摩耶間 (神P1~P350) におけるRC単柱は, 外観から判断された損傷度は橋脚間で大きくばらついているものの, 残留傾斜をも考慮するとP35以西において一貫して被害が大きいことを示し, 例外的な箇所については定性的な解釈を加えた. さらに, 損傷度の高いRC単柱の損傷モードは, 橋脚質量を考慮して求めたせん断曲げ耐力比=1.0を境に, 曲げ損傷とせん断損傷に分かれることを被害の上から確認した.

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