抄録
日本の原型炉開発に向けた先進中性子増倍材料として、高温での安定性に優れたベリリウム金属間化合物(ベリライド)の製造技術の開発研究及びその特性評価を進めている。金属ベリリウムは、高温下においてスウェリングや水蒸気との水素生成反応が問題となっているが、ベリライドはそれらの耐性に優れていることが明らかになっている。しかしながら金属間化合物は、その性質上非常に脆く加工性に乏しいため、実用化に向けた製造技術開発が必要不可欠である。本発表は製造プロセスの検討の一環として、ベリライドの代替材料の金属間化合物を用いて実施した予備的設計試験の結果について報告する。