抄録
砂質土の透水係数を求める方法の一つである単孔式透水試験において, 近年, 建設工事の多様化に伴い, その適用深度, 試験時間, 泥水処理等が問題になる場合が多い. これらの問題を生じ難い現場透水試験法としてBATシステム (スウェーデンのB. A. Torstensson が開発したシステム) があるが, 現状では装置自体の損失水頭の影響で粘性土にしか適用できない. 本研究では, BATシステムによる現場透水試験法を中間土~砂質土へ拡張するため, この損失水頭の大きさが装置内を流れる水の流速に関係することに着目し, それを最小限にするために装置自体の改良を行い, 補正方法を開発した.