抄録
ラグランジュ型粒子モデルによって, 排煙上昇過程を含む大気拡散の予測を行った. 本モデルの支配方程式は, 粒子のランダムな運動を表す確率微分方程式で, 鉛直成分の式には浮力による加速度項が付加されている. 数値モデルの予測結果を検討するために, 実煙源の排煙を対象としたライダー観測と野外トレーサ実験を実施した. 排煙上昇軌跡について, 数値モデルとライダー観測の結果によい一致が得られた. 数値モデルで予測した拡がり幅は, ライダー観測の結果より大きかったが, これは前者が時間平均値, 後者が瞬間的な値を示すことを考えれば説明ができる. 本モデルを実地形へ適用し, 野外トレーサ実験の結果をもとに妥当性を確認した.