2000 年 2000 巻 651 号 p. 129-144
近年各地の港湾工事で用いられている軟泥空気圧送工法は, 土砂処分地の必要容量の低減, 処分地から排出する余水量の低減等のメリットがあり, 土砂処分のコストを大きく引き下げる可能性を持っている. しかしながら現在行われている軟泥空気圧送システムの設計は, 過去の実績・経験に依存する面が多く, 経済性を評価するためにも, 軟泥の流動特性を考慮した合理的なシステム設計手法の確立が求められている. 本論文では軟泥空気圧送システムの評価・設計手法の確立のため, まず現地軟泥の流動特性をベースにした流動状況予測手法を提案した. その上で現地施工データによって流動状況予測手法の検証を行い, その妥当性を確認した.