土木学会論文集
Online ISSN : 1882-7187
Print ISSN : 0289-7806
ISSN-L : 0289-7806
建設工事における風による構造物の揺れと作業性・安全性に関する研究
大幢 勝利永田 久雄
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 2000 巻 651 号 p. 117-128

詳細
抄録

本研究では, 橋梁主塔架設時やゴンドラ作業時に風により発生する揺れ曝露下での作業性や安全性について検討した.「作業性」として直線描き作業あるいは溶接作業限界を,「安全性」として直立姿勢の保持限界を取り上げて実験的に調べた. その結果, 正弦波状の揺れ0.5~2.0Hzの範囲では, 直立姿勢の保持が限界となる加速度は周波数の増加に伴い上昇する傾向が見られた. また, 直線描き作業および溶接作業の限界の加速度と周波数の関係は, 両対数軸上で0.5Hzを中心にV字型の傾向が見られた. これは, 海洋構造物上での作業性を0.063~1.0Hzの範囲で示した国際規格ISO6897とは異なる傾向である.

著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top