土木構造物を設計し, 建設するにあたって, まず地盤の状態を正しく推定することが必要となる. そのためにボーリングなどの調査が行われ, 調査地点における地盤物性値が求められる. しかし, 経済的理由等から調査地点の数は限定され, 広い建設用地全体から見るとわずかな点の情報が得られるに過ぎない. 結局, 専門家の経験に基づいて点の情報を相互に関連付け, 二次元・三次元空間における地盤物性値の分布を推定することになる.
本論文では, 地盤物性値の分布推定を空間上の曲面補間問題としてとらえ, 多次元空間に分布する情報の相互関係を明確にする自己組織化特徴マップに曲面補間に適するような改良を加えた新しいアルゴリズムを提案している. そして, これを用いて地盤物性値の空間分布推定を行い, その有効性を示している.
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