2000 年 2000 巻 651 号 p. 37-45
近年, 港湾工事における軟弱浚渫土の有効活用が課題となっている. これらの土砂は高含水比のため, 脱水や固化処理などが必要である. 最近, 従来の固化処理工法と比較して簡易で経済的な工法として, 土砂を空気圧送する過程でセメント等の固化材と混合する管中混合固化処理工法が開発されている. この工法では, これまで数百mの圧送実績しかなかったが, このたび, 伏木富山港の浚渫土砂の陸上固化処理工事において, 長距離圧送 (圧送距離約1km) の有効性などを確認するための試験工事を実施した. 本論文は, 管中混合固化処理工法による長距離圧送試験工事で得られた成果について報告するものである.