土木学会論文集
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不透過水制群を有する流れの水理特性に関する研究
池田 駿介杉本 高吉池 智明
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2000 年 2000 巻 656 号 p. 145-155

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抄録
不透過水制群を有する流れ場を対象とし, 水制間隔が平面2次元的な流れの構造に及ぼす影響に関して, 室内実験および数値計算により検討を行った. 数値計算では, SDS-2DHモデルにより剥離渦を伴う非定常的な流れを良好に再現した. また, 経験的に用いられてきた水制間隔/水制長比が2~3は, 主流域・水制域間で質量・運動量の交換率が最大となる比であることが実験および計算により示された. 特に, 十分に発達した平衡領域では主流域から水制域へ運動量輸送が行われ, この比が2~3のとき剥離渦のスケールと水制間隔が一致し, 剥離渦が消滅せず, その構造を保ったまま流下し, これが水制域と主流域の交換に大きく寄与していることがわかった.
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