2000 年 2000 巻 665 号 p. 1-18
大水深の海域に大規模な埋立地を造成すると, 大きな荷重増加が海底地盤の深所にまで及ぶことになる. このことが造成地の沈下挙動の予測に幾多の問題を引き起こしている. 本論文は, 神戸ポートアイランドおよび六甲アイランドの多くの地点や構造物について続けられている長期沈下測定記録の一部を埋立経歴とともに整理したものである. それによれば, プレローディングは, その撤去後の地表面沈下の軽減に有効であり, このことは, 地震時沈下にも当てはまる. また, 双曲線法の長期沈下予測への適用性も詳しく検討され, その限界が示された.