土木学会論文集
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音響診断法を用いたシールド掘進機の運転監視方法に関する研究
秩父 顕美吉野 広司佐藤 一彦
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2000 年 2000 巻 665 号 p. 137-146

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抄録

設備診断法の一つである音響診断技術を適用してシールド掘進機の運転監視システムを開発することを目的に, 加速度センサによる検出信号を用いた掘進機の異常診断や切羽地質の推定方法などについて検討した. その結果, 異常を表す信号にはある特定の狭帯域における周波数スペクトルが卓越するという特徴があり, 広帯域と狭帯域のエネルギー比を指標として掘進中の異常現象を検出できる可能性があることが判明した. また, 検出信号の正規化されたパワースペクトルを特徴変数として主成分分析を行うことにより, 掘進機の仕様や運転方法の異なる事例での検出信号を同じ特徴空間において地質別にパターン分類できることが判明した. これらの結果から, 掘進機においても音響診断の適用性は高いと言える.

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