2000 年 2000 巻 665 号 p. 81-90
本稿では, 建設車両の走行性能予測および省力化に関する問題としてORタイヤの解析モデルを提案し, あわせてタイヤの基礎的変形性状解析結果を報告する. 本研究ではORタイヤの機能をその構造から分析し外観上トレッド部とサイドウォール部の2つのブロックに分割する. タイヤの基本的な変形性状を表す情報として, 載荷試験により荷重とたわみおよび接触形状とたわみとの関係を実測値からチャート化した. タイヤモデルを剛体―ばねモデルRBSM (Rigid-Bodies Spring Model) にて構築し, 先のブロックに対する等価弾性係数を推定した. 構築したタイヤモデルを検証するため順解析を行い, チャートとの整合性を確認した. そしてタイヤの基礎的変形性状について数値解析を行い, その一部を明らかにした.