2000 年 2000 巻 665 号 p. 91-101
発破による振動の評価尺度として振動レベルが用いられることが多くなっているが, この場合振動波形が得られない. このため, 加速度を計測して速度に変換し, 振動の最大速度振幅と振動レベルの関係式から振動レベルを推定することが多いが, この場合, 発破方法の違いが関係式に反映されない. そこで本研究では, 重畳シミュレーションにより得られた発破振動の最大速度振幅と振動レベルを用い, 発破施工の観点から発破方法の違いによる最大速度振幅と振動レベルの関係について検討する. その結果, 初段に用いる雷管の種類, 段当り孔数, 発破パターン, 振動の継続時間が関係式のA値に及ぼす影響を明らかにした.