2002 年 2002 巻 700 号 p. 145-157
道路舗装の維持管理は, 自然条件, 社会条件, 技術水準, 予算レベル等の様々な制約のもとに, 管理対象路線の中から, どの区間を, いつ, どのように補修するかを合理的に決定して, 供用期間中, 最も経済的かつ効果的に道路の機能を保つことである. 本研究では, この複雑な補修計画の策定問題を組合せ最適化問題として定式化し, 舗装路面の経年劣化モデル式を一般化するとともに, 組合せ最適化問題の解法ツールとしてニューラルネットワークを適用し, その計算モデルの構築を行った. そして, 最適化モデルの数値シミュレーションを行うことにより, 適切な補修区間長に関する検討や補修時期と補修工法との関係などについて考察した.