2002 年 2002 巻 700 号 p. 159-175
一般に, アンダーピニングにおける構造物の変位挙動の予測は, 単杭基礎の沈下計算に基づき行われている. しかしこれらの場合, その予測値と実測値にはあまり良い一致が見られない実状にある. これは, 既設杭と新設杭の挙動に伴う相互の影響を無視していることによる. 本研究はこの既設杭と新設杭との相互作用をばねで評価し, アンダーピニング時の挙動を説明できる解析モデルを提案するとともに, 現場計測結果との比較から本解析モデルの妥当性を明らかにするものである.