土木学会論文集
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35年間供用されたラーメン高架橋縦梁の耐力・疲労に関する研究
田中 宏昌関 雅樹久保 淳一郎長谷川 昌明日紫喜 剛啓
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2002 年 2002 巻 700 号 p. 31-43

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抄録

東海道新幹線のラーメン高架橋は, 1964年の営業開始以来すでに36年が経過している. 現在, コンクリートの中性化の抑制の目的により表面保護工が実施されている. また, 異形鉄筋が主筋としてはじめて本格的に使用された鉄筋コンクリート構造物であり, 今後の維持管理ならびに構造物の健全性確認のために, 残存耐力と残存疲労強度について確認する必要があった. そこで, 東海道新幹線品川駅新設工事に伴い, 取り壊すことになったラーメン高架橋の縦梁部材を使用して, 材料試験とともに実際の部材を使用して耐力試験ならびに疲労試験を実施した. その結果, 適切な維持管理を実施すれば今後概ね20年間は構造部材の健全性は十分に確保されることが明らかとなった. さらに35年間供用された異形鉄筋の疲労強度試験結果も併せて報告する.

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